ブオオン
タンッタンッ!
寒い夜だから・・・
こんばんわ。缶のコーンスープ美味しいですよね。
私も最近よく飲みます。だって、寒い夜だから・・・
缶のコーンスープと切っても切り離せないのが缶の中にコーンが残ってしまう問題。
コーンの粒なんて普段はどうでもいいのに、コーンスープの缶の中に取り残され、取り出すことが不可能になった途端とても惜しくなってしまうのは何故なのでしょうか。
近くにある時はどうでもいいと思っていたものが、もう二度と手に入らないとわかった時にそれが幸せだと気づくようなものでしょうか。
人は時として、手段を選ばず目的を達成する必要があります。
そこで今回、私がティーンエイジャーだった時分から研究してきた、「人間としての尊厳を失うほど意地汚い」代わりに、「缶のコーンを確実に食す」、錬金術を教えてさしあげます。
だって、寒い夜だから・・・
その1:缶をひっくり返し、安置する
缶を開ける前に、飲み口側を下にしそのまま安置します。
するとどうでしょう。底に沈殿していたコーン達が今度は飲み口側に集まってきます。
そして缶を逆位置(飲み口が下の状態)から正位置(飲み口が上の状態)に戻し、それと同時に、スピーディーに缶を開けてむしゃぶりつきましょう。
すると、飲み口側に溜まっていたコーンが口の中に飛び込んできます。
スタートダッシュで差をつける、進研ゼミが3月くらいに送ってくる宣伝資料のようなメソッドです。
この第一錬金術(当メソッドを指す)のメリットは他人から見て「あの人は缶を逆さまに持っているな。」という印象しか残らないこと。
逆さまに持っている理由は「コーンを一つ残らず食べ尽くしたい」という意地汚い欲望なのですが、その欲望を他人に悟られず済むのです。
デメリットはスタートダッシュで差をつけるには開封直後に結構な量を口に含まないといけないこと。
チビチビ温まりながら飲みたい(寒い夜だから)コーンスープを半分くらい一口で飲み干す覚悟が必要です。
普通に熱い。
その2:飲み口を唇でブロックし、コーンの沈殿を待つ
まず、コーンスープを飲む姿勢をとります。
その姿勢のまま唇を固く閉じ、缶を口に押し付けてください。
するとスープの流入が止まります。
そのまま待っているとコーンが飲み口近くに集まってきますので、唇を開放し集まったコーンを口内へと導きましょう。
この第二錬金中のメリットは意地汚さ的にはギリギリセーフを保ちながら、高いコーン回収率を持つ点。
後述の第三錬金術のような、意地汚い禁忌を犯さないレベルで、道具も必要としない錬金術の中で最高効率を誇ります。
デメリットは失敗すると口の端からスープが溢れる点。汚いし、スープで服が濡れるとスープで温まりたいはずが余計に体温を奪われる羽目になります。(寒い夜だから)
あとあっつあつのスープだと唇が熱い。
その3:一度口に含んだスープを缶に戻す
時間は一方通行であり、こぼれ落ちる砂は掌には戻らない。
不可能を可能にするには、時に打ち勝つ必要がある。
時の流れに逆らう力。それがこの第三錬金術。
物事を達成するにはそれなりのリソースが必要です。コーン回収の場合、リソースはスープ。
多くの場合、目的を達成しきらないうちにリソースが消費されてしまいます。
ならばリソースを補充してあげましょう。
やり方は簡単。口に含んだスープを缶の中にリバースするだけ。
コーンが取れない最大の原因はコーンの前にスープがなくなってしまうから。
スープが無くならないこの方法ならコーンの回収率は100%。
コーンを全て取りきるまで口内と缶でスープを往復させましょう。
デメリットはくっそ汚いことです。ひとびとの冷たい目線が突き刺さることでしょう。(寒い夜だから)
要らない、何も。捨ててしまおう。
これらのメソッドはリスクと引き換えに、あなたにコーンというリターンをもたらします。
リスクを覚悟でコーンを取るか、リスクを避けてコーンを諦めるか。
私はコーンを諦めます。
あと缶の底を叩いてコーンを出そうとするやつは全然出てこないし口を開けて待機してるのがほんと滑稽だし意地汚さ全開だからほんとやめたほうがいいと思う。